フラワーウォッチジャパン株式会社
代表取締役社長 守重知量
この度、関係先のご協力を得て、オランダのフラワーウォッチ社よりライセンスを取得し、最新の花き品質管理システムの国内普及を図るべくフラワーウォッチジャパン(FWJ)を設立いたしました。
15年前フラワーウォッチ社がオランダで活動を始めた時は、世界の花き業界が大きな構造転換に直面している時でした。当時から欧州の花き産業の中心地であったオランダでは10数社が合同してダッチフラワーグループを形成、その後もいくつかの花き巨大企業が生まれました。また、アメリカではフロリダで20数社が大同団結してUSフローラが、また、ドールが単独でドールフラワーを起業した時期でした。
この時期に斯様な巨大企業が興った背景には、テスコを初めとする量販店が花き販売強化を戦略として取り上げ、この需要急増に対処する為に欧米の巨大企業が東アフリカ、南米に巨大な生産地の開発に臨んだことがありました。一方、切花の大量輸入に際しては新たな「Quality Control System」の整備が急務となり、フラワーウォッチ社が大きく貢献をするところとなり、イギリスではこの15年間で量販店での販売比率が80%近くまで伸びる結果となっています。
量販店が取扱う商品には全て商品規格が設定されていますが、花きについては未だ十分とはいえない状況にあり、「花は基準がないため扱えない」との某大手量販店品質管理部長の声もあったほどです。今回FWJとしては、まず国内の量販店で取扱われる花きについて、「日持ち保証販売」を可能とする品質基準作成のお手伝いをさせていただきたいと考えております。更に、この品質管理基準を満たす為には、生産者から、加工メーカー、流通、店頭まで一貫したコールドチェーンの確立が必要であり、FWJはこのコールドチェーンの確立、各工程での基準作成に向けてのサポートも行っていく所存でおります。
また、花き業界に従事される皆様に、花きの品質向上に対する理解を一層深めていただく為のトレーニングプログラムの提供も計画をしております。
以上のように、FWJは花きの品質管理をメインテーマに掲げ、「コンサルティング」、「日持ち検査」、「トレーニング」の各事業を通じて、日本の花き消費拡大、輸出拡大を目指して、花きを取り扱う皆様と共に日本の花き産業の発展に貢献をしてまいります。
2016年4月1日